今月のトピックス
平成25年の記事一覧
平成25年12月2日付
また、ノロウイルスによる食中毒報道も増えてきましたし、インフルエンザの流行時期にも入ってきました。起こってから対応する(商品を仕入れる)のではなく、事前に準備し、お客さん・患者さんに情報提供していきましょう!・・・「寒さ・冷え対策」「風邪対策」「乾燥肌・シワ対策」「疲労対策」「インフルエンザ・ノロウイルス対策」など。
今年も残り1ヶ月です。年始に立てた「今年は○○をやるぞ!」「公私の目標」に対していかがですか?どうしても人間弱いので、日々の忙しさやルーチンワーク、緊急なことに振りまわされて先送りになりがちです【反省】。まだ挽回可能ですので、優先課題に焦点を合わせ、何か1つ~2つはモノにしたいですね!
さて、"会社の寿命30年説"というキーワードを生んだ日経ビジネスが先日、【会社の寿命は18年に短縮した!】との記事を。どんな商売も流行廃りはありますが、市場環境の変化・競争・成熟スピードが早まっており、3年後5年後のあるべき姿をイメージして、お客さん目線に立って自らを変化させていかないと、企業・組織は永続できない!・・・との指摘。
大手を中心とした再編時期に入ったドラッグストアは、異業種を巻き込んでの競争激化と、OTCのネット販売規制緩和などで収益モデルが大きく揺らいでいますし、国の医薬分業政策に乗って順調だった調剤薬局も、来春の消費課税・報酬改定などで、調剤だけに依存した収益モデルでは限界になってきます。
日本薬剤師連盟の日薬連盟だより(秋号)の見出しは、「こんな薬剤師・薬局はいらない!」と題し、ダメ例として
ダメ①・・・ジェネリック医薬品の説明をしない薬局
ダメ②・・・処方箋がないと入れない薬局
ダメ③・・・コソコソ疑義紹介をする薬剤師
ダメ④・・・患者さんのお薬手帳を確認しない薬剤師 ・・・と、かなり辛口な一面でした。
我々を取り巻く事業環境の変化、そして【超高齢社会】【500メートル商圏時代】にあって、お客さん・患者さんから見て、「どんな薬剤師・薬局がそばに欲しい!」のか。。。
最近、コンビニ大手が食品スーパーやカフェ、ドラッグストアの領域に入ってきています。そこでは"近くて便利"以外に、
- "商品の絞り込み"がされていて商品が選びやすい。
- セブン・イレブンなどでは、"ちょっと上質なPB商品"が置かれている。
- お客さんが飽きない様に、絶えず商品を入れ替えて、売り場の新陳代謝を図っている。
- お客さんが何を買っていいのか悩んでる時に、「これはちょっと高めだけど、買うべき価値がありますよ!」「自分に合うかどうか確認するだけの価値がありますよ!」・・・と、語りかけてくれるような上質な商品やサービスの提供。
- キャッチコピー、陳列、POP内容(背景を語る、実績を語る、違いを語る)など情報発信の【連動】が大切。
- 弊社商品で言えば、【全身うるおい保湿液】【リンクルクリーム】【デンタルリンス】【爽快α】【補全】【オーダーメイド補聴器】
- 一方で、ちょっと高めのモノばかりでは、初めてのお客さんが購買行動を起こしずらいので、手頃なモノを並べる。
- 手頃とは言っても、どこの量販店に行ってもあるモノではなく、【ちょっとイイ物】。
- 弊社で言えば、北海道産【黒豆茶】、湯冷めしにくい入浴剤【オンセンス】、有機栽培【しょうが湯】、【にんにく卵黄】など
- この"上質なモノ"と"手頃なモノ"のバランスをとっていく上で大切なのが、商品の「絞り込み」と「ボリューム陳列」
- 多品目を数個ずつの陳列では、お客さんは、何を買っていいのか分かりません。定番品とは別に、自信をもってお勧めする商品はフェイスをしっかりとって10~20個とボリューム陳列をしてみる。
- お客さん心理からすると、しっかりアピールしてある方がメッセージが伝わりやすいし、選択に困らない。逆に、2~3個程度だと、"売れ残り"と思われたり、商品自体に気づかれない事が多い。
代表取締役 天野晃治
※週2回のブログ【天野Cozy】では"3分間で読める"気づき・事例を配信中!弊社ホームページからご覧下さい。
※薬局新聞に、月1回"さあ、薬局に行こう!"と題したコラムを数回書きますので、お読み頂ければ(12/11、1/22号)。
平成25年11月1日付
さて先日、業界紙の記者さんが来社されての開口一番は、
- 最近のドラッグストアは、加工品に加えて生鮮食品まで扱い始めてスーパーみたい。消費者はもはやドラッグストアを専門店とは見ていない。実際、ポイントデイに合わせて消費者が動いている。
- 今までの強みでもあったOTCも、ネット販売規制緩和により販売価格が1割下落し、利益率が低下している。
- 最近、コンビニ大手のローソンがキャッチコピーを「街の健康ステーション」に変えると発表したが、ドラッグストアはそうは、なれないのではないか。
- これからは、昔ながらの地域に根ざした薬屋さんが求められる時代に戻るのではないか。
では、その受け皿になるお店は?それは残念ながら、業種店という"従来のくくり"での薬屋さんではなく、
- 健康をはじめ色々な相談に乗ってくれ、情報発信にも熱心な、【なくては困る街の健康相談店】さん、
- 処方箋応需だけでなく患者さんとのコミュニケーションを密にする【処方箋がなくても気軽に寄れる調剤薬局】さんである
先の第46回日本薬剤師学術大会でも、医薬分業への批判・一般用医薬品のインターネット販売解禁問題・遅々とする在宅医療への参画など、薬局・薬剤師のあり方や将来像を模索する講演・報告が数多くなされました。
そこで、今月はオラクルひと・しくみ研究所・小阪裕司先生の新刊「お店は変えずに、悦びを変えろ!」から3つ。
①まず、【数字ではなく、お客を見よ(人にフォーカスせよ)!】
- お客さんが反応して動いてくれてこそ売上は上がるので、「どうやってお客さんの心をつかみ、動いてもらうか」
- 売り手は、"これは買うべき!""これは自分が探していたものだ!"と気づいてもらう努力をしなければならない。
- お客さんは自分が欲しいモノ・自分に合うモノに気づいていないだけ。
- 売り手が語りかけ、働きかけ、その商品・サービスの背景【情報】を伝え、買うべきモノを教えることが出来れば、お客さんは進んで行動してくれる。
- "需要を生み出す"という観点からすれば、「並べているけど売れない」、「POSデータ上は死に筋商品」という言葉は間違っている。
- お客さんが楽しい談笑できるコミュニティの場や、その雰囲気・空気感があるかどうか。
- ワクワク系実践会のお店(クリーニング屋、靴屋、食品スーパー、ふとん屋、バイク屋、酒屋、美容院、化粧品店、病院内の売店、くすり屋など多数)はサロン化している所が多く、主人・マスターを慕う常連客の交流の場にも。
そして"セレクトされた上質な商品"と"手軽な商品"のバランスも大切ですね。調剤薬局さんの最近の例でも、
- 北海道黒豆茶を什器陳列し、「どんなお茶を飲まれていますか?」と試飲。半月で60個売られた例。
- 処方箋のお客さんがドリンク剤【デスクワンD】を「次、来るまでの分」と1ケース(60本)買っていかれた例。
- 調剤の患者さんで、1人で1万円を超える買い物をなさった方がおり、薬剤師・スタッフさんが驚いた例。
- バージョンアップした【爽快α】が月10~12個売れた例。私も飲んでいますが、先生方が飲んでみえる例が多い。
- 【全身うるおい保湿液】や【オンセンス】は女性薬剤師・スタッフさん自身も喜ばれています。
代表取締役 天野晃治
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平成25年10月1日付
弊社はこの10月より第50期を迎えました。今後とも【コミュニティに根づいた、薬局作りのお手伝い】を基本姿勢にさまざまなご提案を続けてまいりますので、何卒宜しくお願い致します。
さて、先月の敬老の日にも統計がでましたが、65歳以上の方の比率が4人に1人(25%)を初めて超え、世界最先端の超高齢社会・日本。我々はどう受け止め対処していくべきでしょうか?今のままの延長線上でいいのでしょうか?
金城学院大学薬学部協力会会報の会長挨拶でも書かせていただきましたが、
- 薬剤師は医薬分業政策に乗って、この10年は非常に恵まれた環境にありましたが、これからは「資格さえあれば大丈夫・・・」という事ではなくなっていきます。(これは医師も同じです)。
- 高齢社会にあって、"地域(コミュニティ)から必要とされる薬局・薬剤師"、"健康についてどんな事でも気軽に相談できる薬局・薬剤師""気軽に寄れる薬局"が近くにあればどんなに心強いでしょう。
今月は、それに関連して、「人が集まる"場"を作ろう!」について3つシェアします。
1つめは、【イベントをやってみる】
- 大きいものでは北海道展、小さいものではビーズ展、日本酒試飲会、○○体験会など、人はイベント好き。
- 最近は医療機関でも、ちょっとしたイベントや、少人数での健康セミナーを定期的にひらくところが。医院の外にそんな貼り紙がしてあると、「ここは熱心だな。こんど何かあったら診てもらおうかな。」と思ったりします。
- 「試飲会」「スキンケアのサンプル配布会」「補聴器の無料相談会」「ロコモ対策の実演・体験会」や、「からだ・お肌の健康セミナー」「老人会や施設での健康セミナー」を定期的にやったり、始められたりするお取引店さんの例。
- 人は、自分に興味のあること・自分に関係のあるものしか見ない!聞かない!例え、大きく陳列してあっても、声を掛けられても無視か平気でスルーします。しかし(!)、ひとたび「これは自分に関係がある!」「自分のことだ!」「この考えに共感する!」と感じた瞬間、行動が全く変わります。
- その為には、その商品やサービスの背景や価値、体験を語っていくことが大切です。
弊社の例ですと・・・、- リンクルクリーム
店頭に「しわにいいクリームあります」のデカPOPを貼り、興味を持ったお客さんに試供品をお渡ししながら、"効果的な使い方"を教えてさしあげる。 - 8月にバージョンアップした爽快α
先生自身が「飲みたい」と言われ、実感されて売られるお店が増えています。私自身2ヶ月飲んでいますが、"飛蚊症"への効果を実感しています。 - 補聴器
今までに858台のオーダー補聴器の販売実績がありますが、一般の薬局さんと調剤薬局さんの比率は半々です。店頭にPOPやのぼりを立て、興味のある方に専門員による無料相談を受けていただきます。お客さんは、「自分が信用できるお店で安心して相談したい・・・」と思っていらっしゃいます。
- リンクルクリーム
- 販促活動には、チラシ・DM・店頭ボード・手書きPOP・声かけなど色々ありますが、【お客さんは何か一つのことだけが原因で行動するのではない!】という重要な指摘。
- POP×手書きボード×陳列×接客×情報(お客さんの声・販売実績)・・・などの【連動】があると、お客さんは行動を起こしやすい。
代表取締役 天野晃治
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平成25年9月2日付
さて、先月手元に届いた日薬連盟だより(夏号)は、こう始まっています・・・。
「薬剤師百年の夢、医薬分業が昭和49年にようやく動き出してから40年。今、分業率は65%を超え「調剤薬局は花盛り」と新聞の見出しになるほど。しかし、その一方で、OTCを取り扱う薬局は減少の一途。薬局はいつから、処方箋がないと入れない場所になってしまったのか!?」
- OTCに見向きもしない薬剤師、OTCのネット販売全面解禁問題に無関心の薬剤師で大丈夫?その影響は処方箋薬に及ぶ可能性も考えられるのに!・・・現に、米国ではそうなっています!
- 医薬分業は社会の期待に応えていると言えるのか?医薬分業の上にあぐらをかいていないか?
- ひとたび薬剤師免許を取得さえすれば、生活の心配はいらない?
では、調剤薬局へ来る患者さん(お客さん)目線で考えた時、患者さんが望むことは何でしょうか?
◇長く待たされないことだけでしょうか?
◇調剤薬の服薬指導をしてもらうことだけでしょうか?・・・ここは大きなポイント、【視点】の分かれ目です!
今月は、そんな【売り手目線ではなく、お客さん目線】について2つシェアします。
1つめは、ある繁盛店セミナーで聞いた"人に興味・関心を持ってもらうルール"。
- 関心をもってもらえれば売上は上がる!・・・売れるDM・POPの作り方のポイントは、【一言を付け加えてみる!】
(1)お客さんが望んでいることは何なのか?
(2)どんな体験ができるのか?どんな悩みが解消できるのか? - 例えば、
「しわ取りクリーム」や「白髪染めメニュー」+10歳若返る! とか +裏ワザ教えます!
「からだにいいオリーブオイル」+年間1000本しか生産されない! とか +美味しいレシピ教えます!
2つめは、"あなたのお勧めは何?"
- お客さんにとって「"誰が"その商品を勧めているのか?」が重要です。
例えば、
初めての居酒屋さんで感じのいい店員さんに「お兄さんのお勧めメニューって何?」と聞く。
「お店では今、コレがよく出てますが、私はこちらの方がお客さんに合うと思う」と言ってくれる店長さん。 - 先月、私の恩師的な先生から、「今、一番のお勧めは何なの?」と聞かれ、迷わず先月大幅に成分量をアップさせた【爽快α】をお勧めしました。51歳の私自身、"目の疲れ""ショボショボ感"に加え"飛蚊症"がひどくなり、協力メーカーさんとも話し合いを重ねて、目一杯というか、「自分が試したい~!」という北欧産ビルベリー+ルテイン量を一日必要量の上限入れました!飲み始めて1ヶ月ですが、実感がありますよ!
また、価格についての考え方は十人十色どころか一人十色!高単価なものでも、一日単価で考えたり("一日、300円の健康法"など)、お値打ち感があったり、【自分にとっていいモノ】だったら少し高くても買う!
最後に、オラクルひと・しくみ研究所・小阪裕司先生が書いておられるワクワクするお店作りの3本柱
①顧客づくり ②動機づけ・絆作り ③毎日来たくなるお店にする ・・・そのために、
- お店に来なければならない理由作り
- お店に来て良かったと思える"コト""体験"作り
- 用がなくてもお店に来れる理由作り
代表取締役 天野晃治
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平成25年8月1日付
睡眠不足や疲労の蓄積で、夏バテ気味の人が増えています。先日、弊社グループ・アマノドラッグの店頭を廻った際にも「ミネラルウォーターや塩飴がよく出ている」、「もう少し効くドリンクはないか?・・・と聞かれた」との話が。
「こういう時こそ、クスリ屋なんだから、少し高くても効くドリンク剤をお勧めしないと。お客さんのためにもね!」と十全大補湯ドリンク剤【補全】か、天然アミノ酸【ミネドリン】の試飲を勧めました。やはり、飲んでみれば、安いドリンク剤との"明らかな違い"が分かりますからね。
さて、1ヶ月前の日本薬剤師会定時総会は、薬剤師の危機感が高まる会合になった様です。
- 政治的決着による一般用医薬品のネット販売全面解禁問題。一部の大手ドラッグも2類の販売を始めました。
- 本格的な議論が始まる診療(調剤)報酬改定を前にしての、調剤報酬への風当たり・分業バッシングへの対応。
- 大手調剤チェーンによる"出店マネーパワー"への不満など。
先日、金城学院大学薬学部の協力会会長をお引き受けしている関係で、金城学院(中学・高校・大学)の理事長が弊社にお越しになりました。その雑談の中で、「昔は、近所に何でも相談できる薬屋さんが必ずありましたね。いつぐらいから、そういうお店がなくなったんでしょうか。」と少し耳の痛い質問が。
似た様な話で、先日弊社の消費者相談室に入った電話相談より・・・。
その女性は、ある調剤薬局さんで購入された弊社のサプリメント【香醋・もろみ酢】がとても自分に合ったと言われ、成分について質問を。そして、「これからは、どこで買ったらいいんですか?」と。。。担当のI君は、
「えっ・・・!?」。よく聞いてみると、お子さんが1歳数ヶ月で、その病院にかかっていたが、病気が治ったのでそこの調剤薬局さんへ行く理由がなくなり、どうしたらいいのか?・・・と。
I君が、「処方箋がなくても、そこへ行って買えばいいこと」、そして「サプリメントや健康食品のことなども薬剤師さんに気軽に聞いたらいいこと」をお話したところ、その女性は、「そういうことも聞いていいんですか?」・・・と。
いかがでしょうか?地域にあって、近所にあって、【なくては困るコミュニティ薬局】、【健康・予防・食事など、色々な意味での健康相談店】、【処方箋がなくても気軽に寄れる調剤薬局】になってこそ、次の時代・高齢社会に求められる薬剤師・薬局の姿ではないでしょうか。。。
最後に、ベストセラー本『テレビショッピングは、なぜ値段を最後に言うのか?』の著書・理央周(りおうめぐる)氏が先月弊社にいらっしゃった際にお聞きした話を・・・。理央さん曰く、「チラシや店頭POPを見ると、売り手目線が多い!」
- 商品の説明ばかり・・・
- 商品名と価格ばかり・・・
- 一方通行の思い入ればかり・・・
例として、自転車屋さんでの電動自転車のチラシ・・・商品の特徴を並べ立てても売れなかったのが、店主がその地域の坂道をその電動自転車で走ってみた体験談とか写真を入れたら、反応が段違いに。また、その価値が分かったお客さんは価格は二の次だったとの事!
【顧客価値】とは、「それを使ったらどうなるか?」を具体的にイメージできること。得られるメリットが分かること。われわれの健康関連品について言えば・・・
- 本当にしんどいなら、貧血や冷え性、大病後の体力低下で悩んでいるのなら、どうなりたいか?
- 歯周病、口のネバネバ感、臭いで悩んでいるのなら、どういう生活シーンを?
- 50歳を過ぎ、「読みづらい」「しょぼしょぼする」「運転が少し億劫」な方が欲しいのは?
- 難聴気味の方は、足腰が弱った方は、どういう生活シーンを?
代表取締役 天野晃治
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平成25年7月1日付
さて、先月は、「大衆薬のインターネット販売解禁」の記事を毎日の様に目にしました。規制緩和を声高に謳う選挙対策、マスコミ受け、ネット大手事業者の意向などが反映された感も非常に強かったです。それに絡んで、「オフィス用品ネット販売最大手のアスクルがケンコーコムと同規模の4000品目で参入」とか「最安値保証を打ち出す業者」、「今まで業界として自粛してきたドラッグチェーン各社も参入」の記事。
避けては通れぬ流れとはいえ、今回の一連の問題では、「消費者の便利性」「規制緩和」と言いながらも、"モノ中心""価格中心""ビジネスモデル中心"の話ばかりになっている様に感じます。
そうではなく"人"を中心に考えたいですね。今月は「人を軸にした視点」の事例を2つ紹介します。 まず、先月見つけた、素晴らしい個人クリニック院長さんの紹介記事より・・・
- 医療に欠かせない要素は、「やすらぎ」と「笑顔」との理念。患者さんと膝を突き合わせて話し、笑顔になって帰っていただく様に心掛けている。
- 患者さんを癒す目的でフロア係(いわゆるコンシェルジュ!)を配置し、スタッフに患者さんの症状などを事前に把握してもらっている。
- さまざまな院内勉強会をひらき、スタッフ自身に仕事の意味(専門的なことだけでなく!)を認識してもらい、モチベーションを上げている。患者さんに向けての健康維持のための「笑いの会」なども開催している。
- 門前には何軒も調剤薬局があり、その店の立地はよくなかった。
- 物販を始めてから、今までは服薬指導等だけで会話が終わっていたのだが、患者さんとのコミュニケーションが広がった。
- 「この前渡したサンプルどうでしたか?」とか、「これ良かったから、買うよ」とか、処方箋の薬について意見や質問も自然に出るようになってきた。
- 患者さんが薬剤師を「○○さん」と名指しで呼んでくれるようになり、笑顔も増え、リピート客が増えた話。
【消費者が二つの財布を使い分ける時代】【高齢社会の500メートル商圏の時代】になるからこそ、見直されます。だからこそ、
◇お店に"来てもらう"、"入ってもらう"きっかけ作り
◇"質問してもらう"、"聞いてもらう"きっかけ作り
◇"試してもらう"、"使ってもらう"きっかけ作り・・・などなど。
人は、【きっかけ】があれば、行動します。もっと言えば、行動しやすくなります。また、こういうことを繰り返す過程でお客さんとの距離も近づきます。
◎「お客さんと繋がった関係が、蓄積されていれば、どんなモノでも売れていく!」
◎「DM反響率20~30%以上(!)もあり得る!」・・・という、スゴイ話も聞きます。
先月、弊社のお取引店さんでの例ですが、
- 歯磨き粉を購入されたお客さん全てに、【デンタルリンス】のリーフレットを手渡しする事を徹底。結果として新たなお客さんの掘り出しや会話にもつながり、1店舗平均25本(1日1本)の目標を月半ばでクリア。
- 処方箋対応で忙しい調剤薬局さんながら、【黒豆茶】をポットに入れて"ご自由にどうぞ"とPOP陳列。「私も飲んでるけど、いいわよ」と一ヶ月で120個売られたお店や、68個売られたお店。
代表取締役 天野晃治
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平成25年6月1日付
気象庁の3ヶ月予報(6~8月)によると、梅雨入り・梅雨明けが例年より早く、今年も暑い夏になりそうです。熱中症対策・疲労対策・汗対策・お肌対策・臭い対策など、店頭から情報発信していきましょう。
さて今月は、「消費におけるお客様視点」について3点シェアしたいと思います。日常生活において、我々は売り手であると同時に買い手でもあるわけですが、売り手側に立つとどうしても買い手の視点を見落しがちです。
まず、『人はなぜモノを買うのか?』
- 人は「欲求を解消できるもの」、「悩みを解消できるもの」がお金で手に入る時に"購入"という行動に出る。
- 欲求解消型ビジネスの代表は、あのディズニーリゾート。「子供が喜ぶ顔を見たい」「童心に返って楽しい時 間を過ごしたい」という欲求を満たしてくれます。旅行、高級自動車、高級料理店、趣味などもそうですね。
- では、悩み解消ビジネスにはどんなものが?・・・実はざっくり言って欲求解消ビジネスと、悩み解消ビジ ネスは25:75で圧倒的に悩み解消ビジネスの方が機会が多い!
- 人間には、それぞれ「怒り」「不満」「心配」「悲しみ」「恐怖」「孤独」「恥」などの悩みの感情が。そして悩みが深ければ深いほど、それがてっとり早く解決できるのなら、何万円、何十万円以上でも支払う行動に出る。
次に、『はじめの一歩をどうやって踏み出してもらうか?』
- 「この商品は売れない」「うちのお店には、こういうものを買うお客さんは来ない」
- 「データ上、売れていないので、この商品はカットする」・・・など、よく聞く話ですが、オラクルひと・しくみ研究所・小阪裕司先生曰く、【そういう思い込みを捨てなさい!】
★売れていないということは、"お客さんが行動していない"ということ!
★お客さんが行動しない理由は2つ。
- 行動したくなるような動機づけがない。
- 動機づけがあっても、何かが行動を妨げている。・・・【最初の一歩をどうやって踏み出させてあげるか?】
最後に、『関連商品をご一緒にいかがですか?』
マクドナルドの「一緒にポテトはいかがですか?」がよく知られる"ついで買いオファー"ですが、お客さん視点に立って考えれば、色々な提案が出来ます。「あれもこれも話すのは悪い」「断られるのが嫌なので余分に話したくない」「値段が高くつくので話しづらい」といった声も聞きますが、場合によっては話さない方が失礼(!)、不親切(!)ということもあります。
- お客さんにとって、より便利なこと・よりいいことなら、関連商品を教えてあげた方が親切。
- お勧めした上で、それを使うかどうかは、お客さんの判断なので、「断られる=自分が否定された」こ ととはまったく違うので、いちいち気にしない。
- 「ついで買いオファー」に反応する人は、一般的に一割はいるそうです。多少高くついても、お客さんは感謝します。
代表取締役 天野晃治
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平成25年5月1日付
先月、『腸は絶対冷やすな!(光文社新書)』を読みました。文藝春秋の特集「医療と健康の常識を疑え」の中にも"腸内細菌が寿命を決める"の対談が。【体の冷え】【腸の冷え】【女性の5割が便秘】【40代男性の4割が下痢気味】【善玉菌と悪玉菌のバランス】に加え、適度な運動や入浴方法、冷えの解消につながる食材や摂取方法など店頭からタイムリーなアドバイスをしていきたいですね。
さて、今回ご紹介したいのは『お客さんが来ない2つの理由!』。ブログでも紹介しましたが、以下の質問から・・・
いつもの通勤路や、いつも車で走る道路沿いにいきなり更地が出現。「あれっ、ここ前は何だったっけ?」「どんなお店があったっけ?」ってことがよくありませんか??
・・・私はよくあります。これは記憶力の低下が原因でしょうか?いいえ、一番の理由は【人は興味のあるものしか見ない!目に入らない!】にあります。
「なぜお店にお客さんが来ないのか?」という悩ましい問題がどんなお店にもあります。そこで「うちは値段が高いから・・・」「場所が悪いから・・・」「周辺に人がいないから・・・」「競合店ができたから・・・」などなど理由を考えるわけですが、【理由は2つしかない!】との指摘。
①一つめの理由は、【そもそも、お店のことを知られていない!】。
- 特に初めての人にはお店のことを知ってもらう活動が必要!お店に入ってもらう工夫・アピールが必要!
- 激戦業界である美容室やケーキ屋さんでは、店先に「今のおすすめ情報」「気になる情報」「お店のイチ押し」を立て看板に表示しています。個人医院さんや歯科医院さんでも目にする様になりました。
- 「1回行ったけど・・・」「以前はよく行ってたけど最近は・・・」というのが私の場合もよくあります。別に嫌だから、行かないのではなく"何となく・・・"行かなくなり、知らず知らずに"疎遠"になってしまった。今さら行きづらいし、以前葉書が2~3回来ていた様な気がするけど、最近はお店から何の連絡もないし・・・。
- 【お客さんに忘れられない様に】【よりお店のことを分かってもらう為に】、DMやニュースレターを定期的に出す。
- 【お客さんが行動しやすい様に】、無料の相談会とか試飲会など案内を出す。ポスティングをしてみる。
- 少人数でもいいのでセミナーをする。講師は呼んでもいいし、スタッフが当番でやるのもいい。
オラクルひと・しくみ研究所・小阪裕司先生の実践会では、化粧品店さん、衣料品店さん、酒屋さん、布団屋さん、靴屋さん、薬屋さんなどさまざまな業種。こんな時代でも売上が伸びている会員店が多い。
小阪先生いわく、よく「何をやったら売上が伸びたのか?」という質問になるが、何かをしてそれが当たって売上が上がったわけではない!そういう単純なことではなくて、【やるべきあらゆる事をやった!】【一つ一つは小さなことだが、日々の細かいことを愚直にやり続けている!】そして、【それらが絡み合ってウルトラCの業績だ!】と。。。
- 店頭での日々の会話を通じてお客さんとの接触を増やしたり、アドバイスしたり、教えてあげる。
- チラシや手書きPOPなどで"商品のストーリー"を語る。DMで"自店の想い"を伝えていく。
- 小さなイベントや相談会などで交流の場を増やしていく・・・、
代表取締役 天野晃治
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平成25年4月1日付
これからの時期、花粉症以外にも「温かくなってきての過眠・睡眠障害」「季節変わりの体調不良や、ボロボロ肌」「目の疲れを感じやすい」などの悩みも出てきますので、タイムリーな情報発信・アドバイスのひと言を心掛けたいですね。
さて、今回最初に紹介したいのは1ヶ月ほど前のセミナーでの岐阜県・恵那川上屋の社長さんのお話。"栗きんとん"で有名な地域ですが、大手老舗から個人店まで100以上の業者がひしめき合っていて競争も厳しい。
- 後発組でネームバリューもない同社は、地元の農家さんと一緒に歩む道を選んだ。農家さんにも品質向上努力をしてもらい、大きくて美味しい「超特選栗」ブランドを作り上げた。
- 栗きんとんだけにとどまらず、積極的に新製品を開発。200品が店頭に出て残っているのは20品。前向きな失敗を!
- 単なる○○屋ではこれから生きていけない!・・・お客さんに対して、その専門性の高さで色々教えたり、伝えたり出来る存在にならないと。集まってもらえる存在にならないといけない!
- 人口が減っていく中で、コミュニティを作っていかないと、地元を盛り上げていかないといけない。
【我々はどうでしょうか?】
ここで、先月、名城大学薬学部27回生同期会をやった発起人メンバーで食事をした時に出てきた薬剤師論議を・・・。
- 同じ薬局の若手薬剤師のコミュニケーション力が問題。相手の方・年齢に応じての会話や言葉遣いさえ出来ていない。
- 調剤の忙しさもあるが、調剤室から外に出ようとしない、最低限の服薬指導以上の会話をしようとしない薬剤師が結構いる。
- 今の薬剤師は恵まれ過ぎ。それが分かっている人は色々と勉強しているし、問題提起している記事なども読んでいる。
- 医薬分業の追い風に乗って、分業率はこの20年で10%から70%近くにまで急上昇。調剤薬局はコンビニより1万件も多い54,000軒に。調剤薬局の収益の何と(!)99%が保健調剤によるものであり、この調剤偏重がこれから経営の弱点に。
- ドラッグストアも超高齢社会を睨んで商圏人口を現在の半分となる4,000人に設定。まだ利益率が高い調剤への参入強化。
- 現在の薬局は「処方箋がないと入れない業態」に変質しており、厚労省からも厳しい指摘が。
- 「消費税の問題」「それに合わせての調剤報酬・薬価改定問題」、そして団塊の世代が後期高齢者になる「2025年問題」。
以上、厳しい指摘が載っていましたが、これからの10年を見据え、お客さん・地域に根ざした形を目指したいですね。
情報が氾濫している時代にあるからこそ、【リアル店舗の価値】を示し、【アテにされる存在】になるチャンスも広がります。その為にも、初めてのお客さんや、まだ馴染みにまではいっていないお客さんに対しての色々な情報発信が必要です。
最後にその一助として、先日読んだ「手書きPOPの極意」より・・・
- 手書きPOPでお店の考えや店員さんのことが分かる表示・情報があると、事前情報のないお客さんは安心したり興味を。
- 手書きPOPは、パソコン文字と違って、"売り込み感"を感じにくい。
- 手書きPOPなどで、「この商品は何なのか」「どういう背景で作られた商品なのか」を語っておくと受け入れられやすい。
代表取締役 天野晃治
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⇒抽選で「テレビショッピングは、なぜ値段を最後に言うのか?」が当たった皆様、おめでとうございます。
平成25年3月1日付
また報道にもある様に、今年の花粉は「例年の数倍の飛散量+中国からの飛来が問題となっているPM2.5+黄砂」のトリプルパンチ。中国方面へ仕事に行かれる方々からの【N95マスク】の購入も増えてきています。花粉症対策だけでないケアや、この時期に敏感肌の方への情報発信も大切ですね。
さて、1月の最高裁における「薬ネット販売規制」に対する判決を受けて、政府の規制改革会議が2/25に薬ネット販売の議論優先を決め、ネット販売に慎重な厚労省をけん制しました。縮小が続く大衆薬市場拡大への期待の声がある一方で、さらなる価格競争激化は避けられません。アメリカのネット事情を見れば明白です。
そんな中でビックリしたのが、先月の中国製の粗悪なウイルスプロテクターによる"やけど事件"。今回は粗悪品が薬系店舗にもダイレクトメールで超安価で売り込みをかけていたこともあり、一歩間違ったら、被害がもっと拡大していたかもしれず、怖い話です!弊社取り扱いの【除菌ブロッカー】は国産で、二酸化塩素ガスを固形粒子に吸着したものであり、安全性を担保していますのでご安心下さい。
消費者の立場からすれば、いつも買っているもの・欲しいものが家にいながら買える便利性の有り難さはよく分かります。私も、たまに書籍をネットで買いますが、在庫の豊富さは大型店を大きく凌駕します。また、地方の名産品・なかなか流通にのらない逸品を取り寄せるには本当に便利だと思います。しかし、今回の"やけど事件"で消費者は「インフルエンザ予防などに安くていいから」「あの便利なものが安く買えるなら」と思って疑いもなく買われたわけであり、「まさか、やけどするなんて!」「そんなこと、どこにも書いてなかった!」
こういうことがあったからこそ、【リアル店舗の価値】が問われるのではないでしょうか。
- お客さんが知りたいのは、単なる商品説明ではない。それによって生まれる価値・経験・解消できる事を知りたい。
- 今のお客さんは買い物に失敗したくない。情報が氾濫しており、良い情報も悪い情報も教えてくれるお店・人から買いたい。
- 今のお客さんは"お客さんの声"を参考にしている。店頭ではそれらを網羅したことを聞かせて欲しい。
- インフルエンザについて、ノロウイルスについて、冷え性について、花粉症対策について、季節変わりの体調管理・お肌のケアについてタイムリーに教えてくれるお店は"ありがたい存在"です。
- われわれ薬剤師は、今の世間一般からすれば、医薬分業の波に乗って大変恵まれた環境にいる。
- しかし、分業率の鈍化、調剤手数料のこと、消費税のことなど、これから環境が変わってくることは不可避。高齢社会で忙しさは増すが、今までの受身姿勢では難しくなる。
最後に、中谷嘉孝著『あの小さなお店が儲かり続ける理由』からの抜粋です。。。
- お店にお客が来ない理由は、「誰もあなたのことを知らないから!」。"あなたから買わなければいけない理由が分からない"、"商品・サービスの良さが分からない"。
- あなたはアテにされているか?・・・消費者はそれぞれの分野で【優れた師匠】【マスター】を探している。
- 売るとは教えること!・・・"伝えなければ伝わらない"、"教えるとは人を幸せにすること"。
- お客さんは大事にされたい・・・私のことを覚えていてくれる・分かってくれている・特別に扱ってくれる。
- 「あなたじゃなきゃ、嫌だ!」「潰れたら困る!」とお客さんから未来永劫に言われるお店・会社になることが先決!
- 「誰にも嫌われない店」=「どうでもいい店」。【尖った何か】【強み】を持っている方が強い。
代表取締役 天野晃治
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平成25年2月1日付
また、今年のスギ・ひのき花粉飛散量は多く、今月中旬より飛散開始ですので、対策・予防の情報発信もお忘れなく。
今年も1ヶ月が過ぎました。「今年、まずこの3ヶ月何をするか?」の2ヶ月め、モチベーションを上げていきましょう!
さて、先月の最高裁における「薬ネット販売規制」に対する判決。今後は、厚生省が設置する検討会で各関係団体らによる利便性と安全性の両立へのルール作りの場へ。縮小が続く大衆薬市場拡大への期待の声がある一方で、さらなる価格競争激化は避けられません。
アベノミクスでデフレ脱却の待望論がある一方で、なかなか止まない価格訴求の厳しい流れ。スーパー大手・外食大手等がさらに値下げする姿勢を強め、結局全体のパイが縮小するだけの体力消耗戦に。最初は"衝撃価格"でも、他社が追随したらすぐにそれは"普通の価格"になってしまいます。
- あの牛丼戦争はその後どうなったのでしょうか?もう250~280円では驚きません。またライバルは牛丼屋だけでなくランチタイムにビジネス街によく見られる弁当屋さんや、安くなったコンビニ弁当にまで広がっています。
- デフレの勝ち組と言われた日本マクドナルドも既存店売上が9年ぶりにマイナス。【もはや100円メニューにもお得感がない!】と、朝食メニューの強化・さらなる低価格戦略へ。
- 居酒屋市場も食べ放題・飲み放題2980円とかの低価格化が進み、市場がこの数年で半減したとの事!
先日のブログでもふれた日経流通新聞にタクシー業界の記事。"タクシー離れ""節約"で厳しい環境下にあって、ただ車を走らせて【お客を拾う時代から、お客さんに選んでもらう時代】へ。かのピーター・ドラッカー博士の【顧客を作る!】という視点から見ると、「移動+α」のサービスで今まであまりタクシーを使わなかった人を顧客にしていくために、
- 介助付き「ケアタクシー」
- 高齢になり観光バスの団体ツアーのペースについていくのが大変になった方への「観光タクシー」。
- 塾通いの子供の送迎に大変な親の代わりに、子供だけを運ぶ「キッズタクシー」。・・・などのアイデアが生まれている。
- 母親がスーパーでお菓子を買う時、本当に欲しいのはお菓子ではなく、子供が喜ぶ姿を見ること【幸せ感】。
- 雰囲気のいい場所でのランチは、その店のパスタやサラダにお金を払っているんだけど、欲しいのは食事と会話を楽しむ【雰囲気】。
- デジカメを買うのは、ただ撮るのが目的でなく、その後の○○を楽しみたいから【記録やつながり感】。
- 少しリッチなスキンケア商品を買うのは、それによって自分のお肌をいつまでも○○歳のように維持したいから。
"売り手目線"から"買い手(お客さま)目線"に変えることで、今まで気づかなかった色々なアイデア・切り口が出てきます。お客さんに商品・サービスの価値を伝え、教え、実感してもらい、喜んでいただく。その結果として、リピート客になってもらう関係性を築いていく。仕事をしていく以上は、そういう商売の形を志向したいですね。
「あなたから買いたい!」「どうせなら、あなたのところで!」「あなたがそう言うんだったら買うわ!」という、お客さん・地域にとって【なくては困る街の健康相談店】【処方箋がなくても気軽に寄れる調剤薬局】を目指して。。。
代表取締役 天野晃治
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平成25年1月7日付
今年最初の質問は【自分は全力を尽くしているか?】。ソニー創業者の故井深大氏が「自由闊達にして愉快なる(私の履歴書)」の中で以下の様な言葉を書いておられます。
- 日本人は壁にぶつかると、「難しい」「これが限界だ」などと言って、なかなかその壁をぶち破っていかない。
- しかし、誰かが今までの常識をブレークスルーすると、すぐに追随してその壁を乗り越えていく能力がある。
さて、商売の原則である、「売上=1客数×2お買い上げ額×3リピート」。市場環境の厳しさ・危機感を背景に、"低価格にかじを切る"大手スーパーや量販店・外食チェーンが増えています。これは通販も同じで、最近「初回980円」とか「初回半額」といった誘導チラシを毎日の様に目にします。しかし、そうまでして集めた新規客・客数アップですが、消費者の財布の紐は固く、お買い上げ額がなかなか上がらない。ましてや色々な店を渡り歩いてリピートしない現実。。。
モノを買う時、消費者には3つの選択肢があります。
(1)商品、またはサービスをあなたから買うという選択肢
(2)商品、またはサービスを他の人から買うという選択肢
(3)何も買わないという選択肢
成長時代や消費に飢えていた時代は、(1)と(2)だけを考えれば良かった。しかしバブル崩壊から20年、色々な市場が3割以上縮小(数量はそこまで縮小していませんが、額としてはそこまで縮小しました)。今や消費者は必要なものは一通り持っており、商品・サービスに対する情報は売り手を凌ぐ場合もあり、なかなか簡単には買いませんし、(3)という選択も。
- 今の消費者は2つの財布を使い分ける・・・【日用品】と【自分にとっての価値のあるもの】
- 不況下の消費者は買い物で失敗したくない。だから価値が分からないものはなかなか買わない。
小阪裕司先生が、新刊の『心の時代にモノを売る方法(角川書店)』の中で述べておられますが・・・、
- そうした方向に、自らが持っている商品やサービスの意味合いを変えていくこと。新しい需要を作り出していくこと。
- 現代の消費者は飢えている!・・・「自分に対してメッセージが発信されていない」「自分が買うものがない」と飢えている。
- 「あなたが買うべき○○はこれですよ!」「あなたにピッタリの○○はこれですよ!」というメッセージが欲しい。
最後に、先月、東海薬剤師学術大会にブースを出展した時の話。弊社は調剤薬局での物販提案で【調剤だけに依存からの脱却】【地域に密着したコミュニティ薬局になっていく】をテーマに、「ウイルス対策品」「乾燥肌対策のスキンケア商品」「冬の寒さ対策として薬用入浴剤・しょうが湯」「オーラルケア商品」などを什器展示。大変多くの方にお越しいただきました。
医薬分業制度の波に乗って調剤薬局は20年前の分業率14%が今や、65%越え・5万5000軒にまで急成長しましたが、そろそろ【ビジネスモデルに限界が】。分業率の鈍化・ドラッグストアの調剤併設店増大に加え、医療費の問題・消費税の問題などが控えており、3年後・5年後の薬局像・薬剤師像を描く時期になってきました。
「なくては困る街の健康相談店」「処方箋がなくても気軽に寄れる調剤薬局へ)。。。
代表取締役 天野晃治
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※1/14(祝)神奈川薬剤師学術大会、2/2~3(土・日)近畿薬剤師学術大会にブース出展しますので、お立ち寄り下さい。