こんにちは。今年も早や11月を迎えました。朝晩と急に冷え込む様になってきましたが、季節変わりは顧客の需要(体感的に求めるもの)が変わる時期ですので、店頭で「秋バテ対策」「冷え症・温め対策」「手指の荒れ対策」「お肌の乾燥対策」「冬に向けてのスキンケア対策」「カゼ対策」を発信していきましょう! さて、先月の日経新聞に「来年度の診療報酬改定で、特定の医療機関からの処方箋が大半を占める門前薬局の報酬を減額する方針」「財務省は、少なくとも薬局全体の1/4で是正すべきと主張(この1/4は集中率85%以上を示唆)」との記事が載りました。折衝本格化に向けてのアドバルーン報道の側面もありますが、現場には危機感や反発の声が。 また別の記事では、大病院では勤務医不足で入院患者の対応に追われる一方で、人口が減り始めているのに診療所が続々とできる現状。そして、診療所にかかる総患者数(受診延べ日数)が減り始めた現状が。人口減少社会とは「処方箋枚数が減る」「売上は減る」を意味しますので、3年後5年後の為に知恵を絞っていかないといけませんね。
令和5年も残り2ヶ月。今月も『モノでなく、お客さん目線で考える!』という視点から3つシェアしたいと思います。 1つめは、先月の日本薬局学会学術総会(名古屋)での厚労省・安川薬剤管理官の講演(来春の改定を前にした)より。★薬局に求められる機能としては、調剤だけでなく、地域医療における医薬品の供給のみならず、セルフケア視点によるOTC医薬品の提供、健康づくりに関する内容などがある。 ★保険薬局・調剤薬局の約50%がOTC薬を僅かしか置いていない現状。 ★オンライン服薬指導や薬の配送などによって、薬局に行かなくても薬の入手は可能になってくる。その中で「医薬品の供給拠点とは何か?」「来局するメリットは何か?」を考えていかなければ、地域の中での薬局の在り方が色々な形で変化が生じてしまうのではないか...と危機感を示した。 「わざわざ、自店に来局してもらうメリットは何か?」は、3年後5年後の為に、今考えるべきテーマと言えます。
2つめは、「わざわざ来局してもらうメリットを作る」◆業種にかかわらず、自店の在り方を考える場合に最も大切なことは【お客様(消費者)目線】で考え、「①誰に来てもらいたいのか(利用してもらいたいのか)?」、「②どんな目的(用途)で繰り返し利用してもらうのか?」 ◆自店は目の前の患者さんに何を提供できているでしょうか?...「何によって覚えていただくのか?」「自店ならではの商品・サービスは?」「自店を利用する楽しみは?、メリットは?」 ◆地域住民の方にとって、自店はどの様な存在でしょうか? ◆調剤薬局が物販・OTCに取り組んでいくことは、患者さんと処方箋だけでない【関係構築】【接点拡大】につながります。また、自店の敷居が低くなり、地域住民の方も入店しやすくなります【関わりが出来る】。 物販を伸ばすことで調剤だけで終わらない患者さんとの新たな関係を作る【季節変わりに】していきましょう! 物販売上が上がってきますと、OTC薬も徐々に売れていく様になります。
3つめは、「調剤薬局で物販売上を上げる方法2つ」★調剤薬局においても、調剤報酬が伸びない中で、物販の必要性が高まっていますが、物販商品をただ並べておくだけでは売れません(安いものしか売れません)。 ★面積が限られる調剤薬局で処方箋以外の会話(物販の会話)が生まれやすくする方法は2つ。 ・1つは【お任せ什器】+季節商品の【目立つ山積み陳列】【受付横陳列】で関心を持っていただくこと。 ・もう1つは、【店頭スタッフさん・薬剤師さん】との処方箋以外の会話。...季節変わりに気になること(冷え症、お肌の乾燥、手指の荒れ、風邪の予防など)の会話のキャッチボール、ワンポイントアドバイス。 ★また、物販を購入する際には、楽しく買いたいのが消費者心理の基本(特に中高年)であることもおさえておきたいポイント。 よって【お試し】【試飲】がありますと、患者さん・お客さんも乗りやすい。 先日、著名建築家の光井純氏の講演で、「一番大切なのは、そこを利用する人間という考え方を」「従来の自分の価値観だけに固執せず、色々な人と交わり境界をはずしていくと、新しいものが出来る」という話をお聞きし、われわれの日々の仕事にも相通ずるものがあるな、と感じました。 代表取締役 天 野 晃 治 |