こんにちは。初夏の様な気温や10℃以上の気温差の日が多く、春バテの方も多いのではないでしょうか。 さて、デフレ社会が30年続いた日本で、原料高・資源高・コスト高による値上げの春の影響が出てきていますが、一方で、日本国内市場はパイが増えない中で「店舗過剰状態」「生産過剰状態」にあると指摘されています。 先月末の愛知県薬剤師会「健康サポート薬局研修」のまとめを担当し、参加された先生方に【自身が考える健康サポート薬局の役割や業務】、【健康サポートとして、自身が考える今後の取組み】を考え、グループ討議していただきました。中小・個人店にとって一番大切なことは、お客さん・患者さん・地域の方に選んでもらい、気にいってもらい、繰り返し利用していただくこと。そして、いつもの購入+αの買物をしていただく売場作り・雰囲気作りと、その発信にあります。
令和4年の5ヶ月め。今月も『モノでなく、お客さん目線で考える!』という視点から3つシェアしたいと思います。 1つめは、「生涯顧客価値(ライフタイムバリュー)」について再度。★最近よく耳にする様になった「生涯顧客価値=その顧客の平均購入額×購入頻度×継続年数(×利益率)」 ・例えば近くのランチ店ですと、「一回750円×週一回利用(年52回)×20年利用の場合」=78万円×利益率。 ・美容室ですと、「一回8,000円×年4回×35年利用の場合」=112万円×利益率。 ★一回あたりの売上は小さいですが、長く利用していただくことで大きな金額になります。新規客獲得も大切ですが、従来からの顧客に【繰り返し利用してもらうこと】、そして【いつもの購入+αの購入(単価アップ)をしていただくこと】の大切さが分かりますね。 ★調剤薬局の場合はどうでしょうか?...患者さんの支払い額(調剤報酬)、処方箋争奪戦の中でのリピート利用。処方箋以外の収益源としての物販の必要性が増していますが、①物販があることによっての平均単価アップ・本業の補完、②物販があることによっての来店頻度の維持・アップという視点で考えると、どうでしょうか?
2つめは、「コロナ禍でも、見知った薬局での補聴器相談が増えている背景」◆弊社が取り組んで10年になる補聴器事業(お取引薬局・調剤薬局さまへ専門相談員を派遣しての聞こえの相談会によるオーダーメイド補聴器のご購入)は累計4,100台を超え、ご相談件数もコロナ前を上回っています。 ◆聴力は一般的に30代から徐々に衰え始め、高音域から低下していきますが、加齢と共に聴力が低下するのは自然なことであり、補聴器は軽度~中等度難聴をカバーし、生活の質を大きく改善させます。 ◆補聴器を扱うお店は、補聴器センター、家電屋、最近ではメガネ屋、そして薬局ですが、 ・補聴器センターでは、平均で月5~10件程度のご購入があるそうですが、そのほとんどが買い替え需要とのこと。 ・メガネ店では、メガネの売上減少をカバーする為に補聴器に力を入れており、低価格帯で集客を図っている。 薬局の主要顧客は聞こえの悩みをお持ちの年代が多く、普段から行き慣れた薬局や近くの調剤薬局での「店頭ポスター」「チラシの手渡し」「店舗前の手書ボート(補聴器相談を始めました)」に反応される力が多いです!
3つめは、「夏用売場に手直しし、店頭の新鮮度を保つ」★コロナ禍も3年め。ようやく消費行動・行動範囲がもどりつつありますが、店舗側のスタンスがお客さんの行動に微妙な影響を与えています。...いつ迄もコロナ禍の延長で、必要以上にお客さんへのアピールを控えたり、販促活動をしていないお店とか、入りにくいお店は敬遠され気味・忘れられがち。 ★売場は定期的に手直しし、新鮮度を保たないと、「お客さんが飽きてしまう」「売り手側も飽きて、売上が停滞してしまう」 ★季節ごとに売場を手直しする目的は、 ・店頭に変化や刺激を生むこと。ご購入確率・ご購入額の上乗せを図ること。 ・新たな会話のキッカケ・話しかけられる機会を増やすこと。 ・お客さんに、「この新しいオススメは何?」「何か変わった?」「今度は何を始めたの?」と気づいていただき、関心を持っていただくこと。 ★顧客目線で、話しかけられやすい店頭対策や空気感をスタッフ全員で作っていくことが、大きな差となる。 弊社では、先月から、お任せ什器を夏用へ変更(カウンター陳列、品目を含め)を進めています。 代表取締役 天 野 晃 治 |