こんにちは。春めいた陽気になってきましたが、今年は気温差が激しい三寒四温になっていますね。花粉飛散量も記録的に少なかった昨年の2倍以上とのこと。 ようやく医療関係者へのワクチン接種が始まりましたが、秋までに国民の7~8割の接種完了へは多くの問題・課題がありそうで、地域薬剤師の役割も期待されますね。また、その間の並行しての感染予防対策も引き続き不可欠です。
さて、第3波による受診控えで11月以降の患者数が平均▲10%減少しており、収益悪化が懸念されます。1年に及ぶコロナ禍で多くの業界・業種店が対応に苦慮してきましたが、何とか適応してきた会社・店舗に共通するのは...①「収入源が複数あった(作った)」、②「顧客リストを持っていた(そして活用した)」、③「顧客との関係性を維持した(断ち切らなかった)」と言われています。この指摘を前向きに受け止めたいですね。
令和3年3ヶ月めの今月も『モノでなく、お客さん目線で考える!』という視点から3つシェアしたいと思います。
1つめは、月刊「卸薬業2月号」より「薬局のこれから・薬剤師のこれから(名古屋市立大学大学院薬学研究科・鈴木匡教授)」
★昔の薬屋は居心地の良い業種店であり、当時の薬局薬剤師は町の医療人であり、ちょっとしたことを何でも相談できた。
★業態店である「ドラッグストア」は社会のニーズを的確にとらえ続けて、日常生活になくてはならない存在になった。
★今やドラッグストアは大型化・効率化し、個人の薬屋が姿を消し、医薬分業でマンツーマン調剤薬局が増えた結果、健康相談ができてセルフメディケーションを指導できる薬剤師が姿を消してしまった。
★今の地域薬局に求められるのは、「地域コミュニティ(特の高齢者)」の再構築を通じて、処方箋がなくても気軽に相談できる場所にしていくこと。これは地域医療への貢献にもつながる。
「昔ながらの薬局の存在がこれから絶対に必要になる!」と言われる中で、患者様・地域の高齢者が来店しやすい・繰り返し利用しやすい【地域コミュニティ的な薬局】の存在が望まれますね。
2つめは、「来店頻度を上げる・来店のキッカケを作る」
◆上記に紹介しました様に、1年に及ぶコロナ禍を業績面で何とかしのいできた店舗には①~③の共通点がある。
◆例えば、客層が若い飲食店においてはLINE友達を増やし、LINE配信(近況やサービス・新メニューなど)により既存客との関係性維持や、再来店のキッカケ作りをして売上に繋げています。
◆こうした状況下では新しいお店へ行くよりも見知ったお店が行きやすいですし、お店からアクションがあれば尚更です。
◆客層の年齢が高い薬局・調剤薬局では、DMや、ひと言添えての手渡しチラシが有効です。
どんな業種にも来店頻度があります(床屋さんだと1ヶ月、美容院だと2~3ヶ月など)が、ドラッグストアは以前はマンスリーストア(月1回利用)だったのが、業態変更でウィークリーストア(週1回利用)になったりしています。
横並びのビジネスモデルの限界が指摘され、コロナ禍で患者数が減っている今だからこそ、何を始めるか・・・ですね!
3つめは、「声掛け・ワンポイントアドバイスによる大きな差」
★「売れている商品・サービスは、お客さんが求めているから・満足しているから売れている」。その一方で、「お客さんがまだ関心がないのに、これいいよ!、と力説するだけでは敬遠されてしまう」。しかし、「せっかく関心を持ってくれたのに、対応が今一つ・不親切だとチャンスロス」に終わってしまいます。
★【売上はお客さんの行動が作る!】と言われますが、お客さんの購入に至るまでの行動は、
「①POPや陳列に気づく⇒②気になる⇒③足をとめて見る・手に取る⇒④確かめる・スタッフに聞く⇒⑤試す、購入する。」
★そして、この③⇒④、④⇒⑤に、人の役割があります。
★せっかく関心をもっていただけたお客さんに、タイミング良く、笑顔で、【声掛け】【ワンポイントアドバイス】がありますとお客さんは行動を起こしやすいです。
空間が狭い調剤薬局では店頭の「人」と「雰囲気」と「刺激」によって数倍以上の差が生まれています。お客様目線で楽しさ・気づき、そして新たな消費の機会を提供していきましょう!
代表取締役 天 野 晃 治
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