新た年を迎えました。本年も何卒宜しくお願いいたします。「平成」もあと4ヶ月になりましたね。
例年より暖冬になっていますが年末年始は寒気の影響を受けた地域もあり、この1~2月は風邪・インフルエンザ対策、温め対策、冷え症対策、乾燥肌対策、などしっかりと発信していきましょう。
さて、今年はどういう1年になるのでしょうか?経営環境の連続性が途切れるのは、①人口減少、②規制・法律の変化、③技術革新が起こる時、・・・と言われます。医薬分業という国策のもとで、他業界が羡む成長を遂げた調剤薬局市場においても①~③に加えて、高騰を続ける医療費の抑制を含めての制度の改革が徐々に、しかも確実に進み出しています。5年先・10年先を見通して、自社・自店の課題をハッキリと【見える化】していきましょう!
2019年スタート月の今月も『モノでなく、お客さん目線で考える!』という視点から3つシェアしたいと思います。
1つめはNPO法人「健康な脳づくり」の12月恒例の市民公開講座(名古屋市立大学病院)より。
★副理事長の小鹿幸生先生(大同病院内科主任部長)が「認知症は予防できる!」と題して講演されました。
・認知症の6割以上を占めるアルツハイマー型認知症の予防においての日頃からの食事習慣・運動習慣の大切さ。
・生活習慣病と過度なストレスを避けることの大切さ(海馬の神経に悪影響)。
・20歳を過ぎると1,000億個の神経細胞のうち一年に10万個が死滅するが、一般的には85歳までは一般知能は変化しないのでいかに普段の生活習慣が大切か。
★アルツハイマー病の根本治療薬がまだ出て来ておらず、抗認知症薬で病気の進行を遅らせる現状にあって、日頃から認知症予防としての生活習慣・食事習慣・運動習慣を身につけ、脳機能が落ちない様に鍛え、色々な形で地域や社会と繋がっていくこと・繋がりを維持していくことはとても重要。
こうした健康を考える機会の提供は、これからの【選択の時代】にあって取組んでいくべきことだと思います。
2つめは、「自店のウリ(強み)」
◆自社・自店のウリ(強み)は何でしょうか?・・・業種・業態に関係なく、【ウリ(強み)】がないと、お客さんは①価格、②立地、③ブランド力(チェーンであるとか、CMとかで有名)でお店を選ぶ傾向が強まります。
これですと、どうしても個人店や中小店は不利になってしまう。。。
◆ここで考えたいのは、近所や同商圏内の他店・競合店について。さらには、その競合店の【穴(弱点)】について。
お客さま・患者さまが「もう少し○○であればなぁ。」「ここが足りない。」と不満に思っていることは何でしょうか?
◆特に70代以上の元気な女性のお客さま・患者さまは【コミュニケーションの場】【集まれる場】を求める傾向がさらに強まっています。そういう点から言えば、まさに「お客さまとの距離感!」「マンパワーの差!」
表面上の処方箋対応だけでは満足感は生みづらいですし、患者さんは自分の話を聞いて欲しいとの思いが強い。...その患者さまが満足し安心し、会話も楽しまれて、今後も繰り返し利用していただける様にしていきましょう。また、そのためのキッカケ作りをしていきましょう!
3つめは、「聞こえの健康としての補聴器の取り組み!」
★最近、補聴器についてメガネチェーンや補聴器専門店による新聞広告やチラシを目にする機会が増えています。また、医療機器の補聴器ほどの機能ではないが低価格で手頃な集音器が通販でよく取り上げられる様になっています。それだけ、社会の高齢化と共に聞こえの悩みが普通となり、潜在的な需要が増えている。
★先進国の日本ですが、補聴器の普及率は欧米の半分以下。その大きな原因は、
・「身近に気軽に相談できる場所がない。」「どこで相談したらいいのか分からない。」
・「行ったことがないお店(眼鏡店、補聴器専門店)には入りづらい。」
弊社では、補聴器専門商社の株式会社シンコムと提携して8年。相談員を派遣して薬局さま・調剤薬局さまの店頭、もしくはお客様のご自宅に伺って、お一人30分ほどかけて丁寧に聞こえの状態をチェックします。累計で2,500台超のオーダーメイド補聴器のご成約がありますが、聴力の衰えは加齢と共に誰にも起こることであり、「聞こえの健康」「日々の健康相談」という面からも薬局さまの仕事と親和性が非常に高いです。
代表取締役 天 野 晃 治
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