さて、11月3日の第21回近畿薬剤師学術大会(大津市)、3~4日の第12回日本薬局学会学術大会(名古屋市)、そして12月2日の第51回東海薬剤師学術大会(静岡市)では大変多くの先生方に弊社ブースへのお立ち寄りいただきました。特に【お任せ什器】の展開や、【健康イベントの開催】、【健康サポート薬局】への関心・ご質問・訪問依頼が多かったです。
今年の締めの今月も『モノでなく、お客さん目線で考える!』という視点から3つシェアしたいと思います。
1つめは、日本経済新聞11/24の一面に掲載された「薬局6万店 再編の風圧」より。
- 11月の厚労省審議会で「コンビニより多い6万店弱の調剤薬局は期待されている役割を果たしていないのではないか」と有識者からの厳しい指摘が続いた。
- 調剤薬局の半分が常勤薬剤師が2名以下。半数以上の薬局が特定の病院の処方箋に頼り、少数の薬剤師が調剤して患者に渡すだけでビジネスモデルが成り立っている。
- 厚労省は増え続ける社会保障費の抑制へ、地域密着型薬局を作っていく過程で再編を促していく方向。
- コンビニは顧客のニーズを満たすことで市場を作り出してきたが、医薬分業がもたらした非効率を見直すには患者ニーズを満たさない薬局には市場から退出を迫る政策も必要になる。
2つめは、「場作り・コミュニケーションの場としての健康イベント」
- 人生100年時代を迎え、健康寿命の延伸を実現していくためには、「フレイル(虚弱)予防・対策」「認知症予防・対策」「ポリファーマシー(多剤併用)対策」などが大切ですが、そうした過程で高齢者が自分の健康や不安について相談できる場の提供、コミュニケーション機会の提供の重要性が指摘されている。
- 団塊の世代が後期高齢者に入る「2025年問題」だけでなく、その先にある高齢者人口がピークを迎えると言われる「2042年問題」にも目を向けておく必要がある。
- 健康サポート薬局についても、制度開始から約2年たち申請薬局は10月末で1,147件と徐々に取得件数が増えているが、健康サポート薬局は取得するのが目的ではなく、取得してからの取組みが大切。
3つめは、理央周先生のお薦めの25万部ベストセラー書籍「100年時代の人生戦略」より。
- 人生100年時代を迎え、いま20歳の人は100歳以上、40歳の人は95歳以上、60歳の人は90歳以上生きる確率が半分以上ある。
- 長寿化の恩恵に浴するには、元気に長く働き、健全な生活習慣を実践し、脳を繰り返し使用して脳機能が落ちない様に鍛え、仕事上の人的ネットワーク、そして前向きな親しい友人たちとのネットワークを作っていくことが大切。
- 100年ライフが当たり前になれば、60歳でリタイアの時代とは違い、若い時やキャリアの初期に身につけた職能・専門技能だけを頼りに長い勤労人生を生き抜いていくのは困難。機械やテクノロジーの進歩によって代替えされない様なスキルや知識、人間的魅力を身につけることが必要。今の専門性を高めつつ、どの分野でも役に立つ思考の柔軟性や敏捷性、対人関係スキルも大切になる。
代表取締役 天野 晃治