さて、調剤報酬改定から3ヶ月たちました。今回は特に大手調剤チェーンや大型門前薬局に厳しい改定となりましたが、「地域に根づいた面薬局」への方向性は確実に強まっており、従来の処方箋対応の繰り返しだけのスタンスでは将来を見通せません。なかなか伸びが鈍かった健康サポート薬局の届出件数はここにきて目に見えて増えてきて1,000件超になってきました(6月末現在)。それに伴ない弊社でお手伝いする薬局さまが増えてきています。
平成30年7ヶ月め、今月も『モノでなく、お客さん目線で考える!』という視点から3つシェアしたいと思います。
1つめは、「これからの調剤薬局の差別化」
- 先月の日経流通新聞に、ある調剤チェーンがお店の外観デザインを変えたり、高血糖・眼精疲労・乾燥肌・ロコモ対策などの季刊誌(フリーペーパー)を発行したりして「処方箋がなくても来店しやすい店」「地域の健康サポート拠点」を目指している事例が載っていました。
- 一般的には、どんな業態でも業種でも【売上=①来店客数×②お買い上げ額×③リピート率】という原則が働きます。そして、「消費者は感情(好き嫌い)によって自分のお馴染み店を選ぶ!」という原則があります。
- 今までは、「病院に近い」という立地が最大の強みとされてきた調剤薬局は、これから何を強みとして他店と差別化していく必要があるのでしょうか?
2つめは、「情報発信は信頼構築のため!」
- 日頃から自店の強み・活動を発信していくことは大切なことですが、実際には発信した情報にすぐ反応があるとは限らず、中には全然思ったほどの反応がなくガッカリすることも多々あります。
- そんな情報発信についての大切な捉え方は、「情報発信は単に集客のためではない。情報発信の位置づけは、お客さまとの信頼関係の構築にある!」。
3つめは、「4~5回接して、ようやく行動!」
- 「女性だけの30分健康体操教室」カーブスの役員の方の講演からの抜粋ですが、
- 全国1860店舗にまで拡大したカーブスジャパンの会員の年齢構成は50代以上が9割を占め、平均年齢は63歳。年齢層が高く、運動とはあまり縁のなかった層が中心なのが特徴。
- アンケートをとったところ、実に78%の会員が入会前には運動に無関心だった。そんな運動に無関心だった層が入会してもらえた理由は、既存会員からの【口コミ】【紹介】で、これが実に全体の52%も!
- とは言え、ただ紹介されたり、1~2回誘われたから入会するという簡単なものではなく、実際、一人当たり4~5回も周囲の方から話を聞いて初めてお店に足を運んだことが分かったとのこと。
代表取締役 天野 晃治