こんにちは。3月下旬から一気に初夏めいた陽気になり、これだけ大きな気温差ですと疲れがたまってしまいますね。
さて、2月の岐阜市保険薬局研修会に続き3月は地元・名古屋市の緑区薬剤師会研修会にうかがい、「薬局薬剤師を取り巻く環境の変化と、5年後・10年後の姿」と題してお話しさせていただきました。今回の調剤報酬改定は、特に大手調剤チェーンや大型門前薬局に厳しい改定となりましたが、一方で予想より軽めの影響で済んだ中小門前や個人薬局は「また危機感が薄れているのでは・・・」との指摘がありますが、今後【地域に根づいた面薬局】の方向性は確実に強まっていきますし、2年後にはすぐに次の改定がやってきます。
平成30年4ヶ月め、今月も『モノでなく、お客さん目線で考える!』という視点から3つシェアしたいと思います。
1つめは業界誌ドラッグマガジン3月号の「3人の若手個人調剤薬局経営者による"薬局の将来像"座談会」より。
- 薬剤師が調剤を巡る事業環境の変化に対して云々言うのはナンセンスで、その薬局が患者さんに対してどんな価値を提供できているかが大事。自分たちが姿勢・マインドを変えていくしかない。
- 患者さんからすれば、門前薬局だろうと地域薬局だろうと関係ない。行った薬局が丁寧な対応をしてくれて、「また行きたい薬局だ」と思うぐらいの満足度を提供できればいい。
- 店頭・現場の人の気持ちやマインドが変わる瞬間がある。・・・例えば、同業者でこういった活動をやっている人・薬剤師がいることや増え始めていることを知ること。患者さんに喜んでいただく「嬉しい体験」を積むこと。
- 薬局はお薬を渡すだけではなく、患者さんの人生に関わっていく場所でもある。
上記の薬剤師会研修会でもお話ししましたが、私は調剤薬局さまに対して「ただ物販を始めましょう」と言っているのではありません。地域に根づいた薬局としての【場作り】【キッカケ作り】をしていきましょう!...ということです。
2つめは、「顧客になりきってみる」
- お店で提供される商品・サービスの購入に至る消費者心理においては、
- 「気になる」「試してみたい」「ちょっと聞いてみたい」というプラス心理が働くと同時に、
- 「スタッフに聞きづらい」「ちょっと面倒くさそう」というネガティブ心理が働いています。
- そんな時に、顧客になりきってお客さまがすんなりと購買行動【気づく→関心をもつ→聞く・触る→お試 し・購入】へのステップを踏みやすくしたり、その行動へのハードルを引き下げることで変化が起きやすくなります。
- 例えば、女性薬剤師の皆さまにも人気のハンドクリーム【ビアンセ】の場合は、店頭見本が手にとりやすい投薬口 に置いてあったり、「しっとりとしてニオイがなく水にも強い」ことをお伝えいただくと大きな差が生まれます。
累計販売が2,200台の【オーダーメイド補聴器】では、POPや小旗を置いておくだけではなく、手配りチラシをお渡し頂き無料で専門相談員による相談が受けられることをお伝えすると、お客さまは次のステップを踏みやすくなります。
3つめは、「女性の潜在需要の大きさ」
- 先月、女性の潜在需要の大きさを改めて感じた事例がいくつかありました。ご紹介しますと、
- ある調剤薬局さまでお一人で【ビアンセハンドクリーム】を「友達にあげる」と5個も購入された患者さま。
- リンクルクリームお取扱い店で、【ビアンセローション→美容液プレミアム→リンクルクリームの3ステップ】を紹介している「サンプル付きカラーチラシ」をご覧になって、ご指名・ご購入頂いたリンクルご愛用客が何件も続けてあったこと。
- 2名の女性スタッフさんが調剤待ちの患者さんに笑顔で積極的に声掛けをして、「サンプル付きカラーチラシ」をお渡ししている調剤薬局さまで先月【リンクルクリーム】の実販売が19個もあったこと。
女性には「自分にとってイイものを常に探したい!」「イイものは仲の良い友達に教えてあげたい!」「お店の人と会話したい!」というマインドがとても強いこと。そして改めて、フェイス・トウ・フェイスの会話やキッカケ作りの大切さを感じました。
代表取締役 天野 晃治