こんにちは。5月は最高気温が30度を超える真夏日があったり気温差が例年以上に激しかったですね。夏場の疲労蓄積、夏バテ、最近増えている冷え症や、季節変わりのトラブル肌、オーラルケアについての関心が高まっています。
さて、先月末で丸4年つとめました金城学院大学薬学部協力会会長と、金城学院大学父母会副会長の任期が終わりました。特に薬学部においては、国家試験の難易度が急激に増し翻弄された4年でしたが、先生方とスクラムを組んで難局を乗り越えられたことは何よりのことで、感謝の念以外ありません。
今月も『モノでなく、お客さん目線で考える!』という視点から3つシェアしたいと思います。
1つめは、少し前にあった厚労省・医薬情報室長の講演「薬剤師・薬局行政の課題と展開」からの抜粋。
- 薬局ビジョンや健康サポート薬局の話は、地域包括ケアシステムが前提になっている。
...薬剤師も薬局も地域の一員であり、薬の処方だけでなく、住民へのケアや生活支援などを包括的にサポートする必要がある。 - かかりつけ薬剤師とは、「日頃から患者と継続的に関わることで信頼関係を構築し、薬と健康についていつでも相談できる薬剤師」のこと。
...「何かあったら言って下さい」ではなく、こちらからもっと主体的に関与して欲しい。 - 健康サポート薬局は、その基準を満たさないからやらなくていいとか、基準を満たしたからそれでいいというものではありません。
- 薬局は処方箋対応だけではだめで、プラスαとしての医療サービスやOTC・健康食品・介護用品などを提供することで、住民の健康維持・増進を積極的に支援する【健康サポートの機能!】を果たしていくことが求められます。
2つめは、「先月の愛知県医薬品卸組合60周年記念式典での厚労省医政局経済課の大西課長の講演」より。
- 国民医療費の推移、社会の構造変化
- 国民皆保険制度の未来をどう考えるか?
- 2018年度から2020年度までのなるべく早い時期にジェネリック医薬品の数量シェアを80%以上に、そしてその先。
- セルフメディケーション税制を導入した経緯と、その先。
- 対応することが病気だけでなく、健康~予防~病気~介護にまたがってきている中で、自らの業界の将来像がどうなるのか。
...など、今後に向けての示唆がいくつもあった講演でした。
3つめは、「市場トレンドの変化と顧客ニーズの変化を見定める」
- どの時代も"必要とされる仕事"が残ります。そのためにも重要なのが、①社会環境の変化による市場トレンドの把握と、②お客さま(顧客)ニーズの変化の把握。
- では、われわれ中小・お客さまの顔が見える相談薬局・調剤薬局が押さえるべきポイントは何でしょうか?
まず、①の市場変化の後押しとなるのは、- 厚労省が打ち出した【かかりつけ薬剤師制度】であり、
- 厚労省が補足説明している様に、健康サポート薬局を申請する・しないに関わらず、【健康サポー ト機能】を有する薬局になっていくこと。
- そして②の顧客ニーズの変化、即ち地域住民やお客さま・患者さまが求めるものは、
- 処方箋対応だけでなく、日頃から気軽に健康相談を受けたい。人間的な温もり・雰囲気のよさを感じたい。
- 地域住民、一人暮らしの高齢者は同年代が集まれる場(勉強会、健康イベント、コミュニティ)を求めている。
お互い3年後5年後の【コミュニティ薬局】のあるべき姿を思い描き、一つ一つやっていきましょう!
代表取締役 天野 晃治