さて、4月以来、【かかりつけ薬剤師】算定に向けての試行錯誤が始まっています。対応に動き出すお店、様子見的な先など、温度差も感じますが、お会いした地区薬剤師会会長さんのほとんどが危機感を持っておられました。厚労省が【"門前"から"かかりつけ"へ!】と道を示した以上、やれることから一つ一つやっていきましょう!
今月も『モノでなく、お客さん目線で考える!』という視点から3つシェアしたいと思います。
1つめは、「良さ・違いは伝えないと分からない!」。
- 私が好きなお店の1軒である"尾張菓子・きた川さん"の記事が中部経済新聞に載りました。
- 目に触れない仕込みが重要
- 手間の違いが味の違い
- 100点満点でなく120点・150点のお菓子が感動を呼ぶ
- 今回の記事について北川さんは、「普段はお店で薀蓄(うんちく)を話しませんが、聞いていただければ、お話しますよ(笑)」と言っておられましたが、25年の付き合いがある私でも知らないことが一杯ありました。。。
- ポイントはまさにここにあり、
- 表面的に分からない良さは、ちゃんと伝えないと分からない!
- 売り手は「お客さんは当然分かっているだろう」と思っていることが、実は買い手が知らないことが結構ある。
- いつも決まったものしか買わない方とか、年に数回しか来店しない方がそのお店や主人の新たな魅力に気がついて足しげく通うようになる。
2つめは、「健康サポート薬局の要件」。
2ヶ月ほど前の厚生労働省医薬室長の講演からの抜粋ですが、
- "かかりつけ薬局・薬剤師"の3つの機能としての、①服薬指導の一元的・継続的把握 ②休日・夜間の電話相談(24時間対応)と在宅対応 ③地域の医療機関との連携
- その上で、"健康サポート薬局"はセルフメディケーションの観点から地域住民の健康維持・推進を支援する為に
- 薬剤師の専門性を発揮し、OTC医薬品や健康食品などの安全かつ適切な使用の助言が出来ること。
- 地域住民の身近な存在として健康相談を幅広く受け付け、場合によっては適切な関係機関につなぐ。
- 率先して地域住民の健康サポートを実施し、情報発信を行うこと。
- 具体例として
- OTC医薬品や健康食品へのアドバイス、日々の健康相談への対応。
- イベント的な取組みを月1日程度実施して欲しい。...薬の相談会、認知症予防の取組み、禁煙相談等。
3つめは、「かかりつけへのキッカケ作りとしての健康イベント」。
- 先月は10数件の薬局さまから【ミラクルシリーズ無料体感会】の報告がありました。事前にお客様に声をかけられ、当日は10~20名のお客様に認知症予防の話をして、皆さんと一緒にNPO法人"健康な脳づくり"でやっているマルチタスク運動をしました。
- お客さんに楽しく学んでいただき、ちょっと汗もかいていただき、中にはJPクッション9枚・ミラクルグリップ関連5個販売の薬局さまもありました。地区薬剤師会の健康フェアでのご相談もきています。
- ここで感じるポイントは、
- 人はイベントが好き。気軽に参加できるイベントがあると行きやすい。
- 人は話せる場が欲しい。楽しく学べる場が欲しい。
- 人は信頼できる人・場があると、安心して相談・買物ができる。
キッカケ作りをいくつも用意すれば、お客様・患者様との会話や接点が増え、自然と関係性も深まりますし、その延長線上に【かかりつけ薬剤師】があるのだと思います。
代表取締役 天野晃治
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※薬局新聞に、月1回"さあ、気軽に薬局へ行こう!"と題したコラムを書いていますので、お読み下さい(6/8号・7/6号)。