さて、2016年診療報酬改定の個別内容が具体的に出てきました。特に調剤薬局チェーンにとって厳しい改定になりそうですが、今回はあくまで第一ラウンド。かかりつけ薬剤師の算定ハードルも高そうです。国が打ち出した薬局ビジョン「門前から、かかりつけへ!」の流れ、「処方箋ありきから、その患者さん・お客さんの目線ありき!」への転換の中で、地域で自立した【かかりつけ薬局・薬剤師】になるべく何をしていったらいいのか・・・?
新年3ヶ月めの今月も『モノでなく、お客さん目線で考える!』という視点から3つシェアしたいと思います。
1つめは、先月の金城学院大学薬学部の卒後セミナーでの講演「薬局におけるトリアージ」㈱エス・アイ・シー堀取締役より
- 名城大学薬学部の先輩でもある堀先生は、「こんな顧客にどう対応する?」の事例として、
- 「ときどき胸焼けが強く、胸のあたりやお腹が痛くなる」と来局した患者さんの場合。
- 「いつも飲んでいる薬が効かなくなってきたので、もっと強い薬が欲しい」と来局した患者さん。
- 「朝、布団から起き上がる時、腰が痛い。痛み止めを飲んだ方がいいのか、湿布の方がいいのか」の相談客さん。
- こういった場合に、ただ処方箋に対応するだけでなく、OTCを出すだけでなく、【顧客】の何を観察し、どんなことを尋ねるといいのか?そして、どんな"ひとこと"を付け加えると喜んでもらえるか?
- 例えば、胃痛で来局されても、処方箋待ちの間に、冷や汗がドンドン出てきたら、他の病気の恐れもある。
- 湿布を使う場合でも、カサカサした肌では薬剤が吸収されにくいので、「スキンケアの保湿液などでお肌を潤わせてあげると薬が吸収されやすいですよ」の"ひと言"を付け加える。
- 体温や血圧についても、年齢と共に変化するので、3日ほど自宅で自分の平均体温や血圧を測る様に勧める。
2つめは、「雑談力が問われる!」
- 超高齢社会、そして個と個のつながりがより一層求められる社会に向かっており、ますます【関係性の時代】になってきています。それに付随して、【雑談の力】を見直す機運が高まっている。
- 「昔から知っているから」「顔見知りだから」「定期的に買ってくれているから」関係性が出来ている!・・・とは言えません。
- 「何かのキッカケで、イイ関係になった!」という事がよくありますが、ここでも【雑談力】が問われている。
- 基本的には、まず相手の方に関心をもつこと!・・・関心事や悩み事を知ろうとする姿勢。
- 次に、こちらのこと(自分のこと)をさらけ出そうとする姿勢!・・・当たり前のことですが、自身を全くさらけ出さない人とは、なかなか親しくしようとは思いません。
3つめは、「店頭イベントで大いに盛り上がりました!」
先月、弊社K君が担当するインショップ様で、午前と午後に【ミラクルシリーズ無料体感会】を実施しました。
- 事前にお店の方が告知チラシを馴染みのお客さんに配布。粗品(スキンケア試供品)も用意されました。
- 参加された皆さんは熱心に、「認知症の原因の話」、「手・口・足、そして頭を使う習慣」を聞かれ、質問も。
- そして、NPO法人"健康な脳づくり"でいつもやっている、①ミラクルグリップを両手で握りながら ②JPクッションを上り下りして足踏みをし ③同時に引き算を声を出してやる・・・を楽しく、間違えながら(笑)やりました。
皆さん(お店の方も)、とても盛り上がって楽しまれ、その場でのご購入にもつながっていました。
お客さんが喜んで参加・来店することを、チェーン店が出来ないことをやりましょう!
代表取締役 天野晃治
※週2回のブログ【天野Cozy】では、ワンポイント事例を配信中!弊社ホームページ、又は読者登録下さい。
※薬局新聞に、月1回"さあ、気軽に薬局へ行こう!"と題したコラムを書いていますので、お読み下さい(3/2号・4/6号)。