こんにちは、天野です。7月に引き続いての酷暑と台風6号の影響が心配されますが、7月の平均気温が過去最高だったということで、熱中症・夏バテ対策には従来以上の対応対策が必要になってきていますね。
さて、厚労省の「医薬品の販売制度に対する検討会」では、コンビニでOTC薬を提供しやすくする(薬剤師や登録販売者がいる店舗がデジタルで管理して、有資格者がいない店舗でOTC薬の受け渡しを可能にする)規制緩和議論が進行中。
◆日本フランチャイズチェーン協会は、酒類販売の規制緩和の様に、全店舗でのOTC薬の提供体制を整えたい考え。
◆酒類販売の規制緩和では、かつて7万店あった一般酒販店が直近の20年で半減した。
◆酒類の販売量シェアは、スーパー40%、ドラッグ・ホームセンターが13%、コンビニ13%。...消費者は大量購入する大型店と、必要時に少量購入するコンビニを使い分けている。
◆OTC薬についても、近くのドラッグが閉まっている時間帯や少量パッケージでの提供で「地域住民の健康維持のためのファーストアクセス機能の充実」を図りたい思惑。
■今日のテーマは、『コンビニか?⇔地域の調剤薬局か?』
この議論は、地域住民の健康相談のファーストアクセスを担うべき薬局との競合が避けられません!
現在は、相談薬局が減っており、大半のOTC薬がドラッグストアで購入されており、「調剤薬局にはOTC薬が置かれていない!」「のど飴程度しか置かれていない!」との消費者の認識がある中で、コンビニの多くが上記の様な形でOTC薬を配備したら、【調剤薬局の存在価値】はどうなるのでしょうか?
★「処方箋対応だけでは調剤薬局経営は厳しくなる」未来が近々に迫ってきている中で、自店はどうしていくのか?
★何をもって、患者さん・地域住民から見て利用しやすい薬局・ファーストアクセスとして相談しやすい薬局になっていくのか?
★どういう品揃えをしていくのか(物販、OTC薬)?
ドラッグやコンビニとの違いは、「ちょっとした会話ができること」「普段から気軽に健康相談ができること」「処方箋がなくても、日常・急ぎのケアや、最低限のOTC薬も置いてあること」。...患者さん・地域に根差したコミュニティ薬局がファーストアクセスであるべき。
令和5年8月3日(第1151号)