こんにちは、天野です。
先週あれだけ暖かい日が続いたのに、今週になって一転、冬に戻った様な寒い雨日が続き、地方によっては季節外れの大雪になるなど...、気温差が本当に激しいですね。体がついていきません!
さて、55,400件にまで増えたコンビニエンスストア。店舗過剰と言われながらも成長を続けてきたコンビニ業界が大きな曲がり角を迎えています。出店拡大によって全体の売上は伸びが続いていますが、既存店の来店客数は24ヶ月(2年!)連続で前年を下回っており、客単価での売上カバーも限界にきている。
そのコンビニ業界の大きな競合になっているのがドラッグストア業界。コンビニや食品スーパーの売上を奪い、再び売上が上昇曲線になってきたドラッグストアの牽引役が、「食品」と「調剤」。
来店客数と売上アップに直結する食品と、処方箋を持つ患者を顧客として取り込むことで、処方箋待ちの間の「ついで買い」をもたらす調剤併設店舗。
今回の調剤報酬改定をふまえ調剤薬局においては、上記のドラッグストアの攻勢に対してどうなのでしょうか?
■今日のテーマは、『お客さん・患者さんの選択肢に入っていく薬局』
今月上旬に開かれた日本薬剤師会臨時総会で、組織支援議員である藤井基之参議院議員から異例の注文が出されたとのこと。
それは、「将来にわたって、薬剤師の業務を薬局の中だけで行うべきかどうか? 足を外に出していかなければならないのではないか?」。
そして、「患者のための薬局ビジョンは、薬局の再編にも考えを示しており、58,000軒が未来永劫このままで良いとは誰も言っていない」。
今回の調剤報酬改定が、特に調剤チェーンや大型門前薬局に対して厳しいものとなり、中小門前や個人薬局はまた危機感が薄らいだのではないか...との指摘の声が聞こえてくる中にあって、厚労省出身の藤井先生の注文は改めて警鐘を鳴らしたものとも言えます。
今回の改定でも、【地域に根づいた面薬局】の方向性は確実に強まっていますし、2年後にはすぐに次の改定がやってきます。
前回のブログ(第614号)で、「好ましい薬局、また利用したい薬局は?」に対する生活者の意識調査結果をご紹介しました。
改正のつど、出来る対応だけをするという待ちのスタンスでは数年はよくても、5年後・10年後は見えません。
地域のお客さん・患者さんの【選択肢】に入っていく薬局を目指していきましょう!
平成30年3月22日(第615号)