こんにちは。天野晃治です。暑さが戻りましたね(大汗)。
1年半前の大ベストセラー「デフレの正体(藻谷浩介著)」を読み返しました。
★100年に一度の不況という景気の話ではなく、「生産年齢人口の減少」と「高齢者の激増」。
★大量消費→成熟時代に入っており、「規模追求」「値下げ競争」「縮小均衡」でなく、人手をかけ付加価値向上への努力をすべき。
★高齢者市場が拡大しうる分野はまだ無数にある。
頭の中では分かっているけど…、になっていないだろうかと自問。。。
■今日のテーマは、『自分の立ち位置は』
市場環境が厳しい中、大手スーパーによるNB品のさらなる大幅値下げや、専門チェーン店による格安PB品拡充の記事が紙面に増えています。例えば、衣料品市場はこの十数年で市場規模が3割も縮小しました。これは数量の3割ダウンではなく、金額ベースでの3割ダウンです。
デフレが続いた中で、“ユニクロ価格”や“しまむら価格”が消費者の物差し(価格の基準)の一つになったと言えます。
その一方で、バッグや生活雑貨品については、そこまでの物差しがない。また消費者の選択肢の多様化で、そこまでの市場の縮小にはなっていない。化粧品市場も市場は微減で踏みとどまっており、化粧水は安いのを使うけれど、美容液やクリームはしっかりしたのを選ぶ傾向が見られます。歯磨き市場も、ふだん使いのは198〜298円の安いので。しかし、歯周病対策とか口臭対策の歯磨きでは千円台のが伸びている。
私自身にも同じような例が。この週末、大賑わいの酒屋さんに行ったのですが、日本酒の品揃えが素晴らしく、純米酒に加え・限定の吟醸酒(価格も2〜3倍以上)・生酒の試飲などなど演出も楽しい。私はふだんビールを買うときは、1ケースいくら!という物差しですが、ここでは日本酒を3本も(!)買ってしまいました(^^)。
一人一人の消費者が財布の中身を使い分ける時代に入っています。世の中が多様化し、日用品を除くと商品やサービスを選ぶ目が多様化し、メガヒットが作りにくい時代になったとも言われます。
また、一度購入してもらえても、“何かがないと!”“実感がないと!”“満足・楽しさがないと!”、継続購入にはつながらない流れを感じます。ならば、中小・零細にもやり方・生き方はあるはず!
商品やサービスを供給する立場・情報を提供していく立場として、お客さんにとって【どういう立ち位置にあるか?】【どういう位置づけになっていくべきか?】
2012年8月20日(Vol、62)
天野商事株式会社 代表取締役
栄ミナミ男声合唱団 所属(幹事)
金城学院大学薬学部 協力会 愛知県医薬品卸協同組合 理事