こんにちは。天野晃治です。先週、PHP研究所の方に引率頂き、勉強会のメンバー10名で松下幸之助記念館(大阪府門真市)に行ってきました。
ちょうど、NHKで「神様の女房」が放送されたこともあり、年配の方・我々と同世代の人・修学旅行生で多くの人出でした。そこでは、幸之助翁のモノづくり・人づくりの94年の人生や肉声が聞け、とても時間が足らないぐらいでした。
■薬剤師の将来は?・パート4
この週末に、名古屋大学大学院総合診療医学の伴教授の講演を聴きました。伴教授がおっしゃったことをまとめてみますと、
◆医療現場で働く医者は、『細分化する専門医』と、『総合医』に分類され、“総合診療医”は、あらゆる健康問題の相談役となる医師のこと。
◆日本の病院の7割が200床以下。大学病院の外来患者のうちの10%が所属科不明で、専門医の前に、まず総合医にまわされる。
◆地域医療で多い症状は、咳・発熱・上気道炎・くしゃみ・頭痛・ひざ・腰・皮疹・倦怠感で、7割は自然治癒するもの。2割が診断必要で、1割が所属科不明。
◆医師は、Science(科学) + Communication(会話力)。 ただ診断して終わりでなく、患者の苦痛に共感し、治療連盟を作ること。また、患者の家族と一緒に対応策を試行錯誤していく存在にならないと。
◆山間部や離島・僻地など専門医が足りない地域では、オールラウンドの総合医の存在がとても重要。
そして、内科・皮膚科・整形など専門医・クリニックが多い都市部でも、『かかりつけ医』として、守備範囲が広く患者との密な関係を作れる“総合医”的な人が求められるのではないか。
以上、『地域に求めれる医者は?・医院は?』という観点での指摘でしたが、同じことが、今後の薬剤師・薬局にも問われることになると思います。
即ち、『地域・患者にとって求められる薬剤師は? くすり屋さんは?』 … 『免許』 + 『職能』 にプラスして、『人間力・コミュニケーション力』が問われてくることは間違いないでしょう。
2011年10月25日