天野晃治です。寒暖の差が激しい夏になっていますね。
■商売、そして社会的インフラとしての、 「 くすり屋 」 とは
あの東日本大地震の被災地では、物不足の中で、医薬品・食料品・日用品の販売店舗としてのドラッグストアの存在が再認識されたといわれています。 そのドラッグストアは、全国で16,250店。
コンビニは、全国で46,000店にもなり、飽和状態になりながらも、店舗数はまだ増えています。特に復興需要が高まる被災地では積極的な出店計画。コンビニ各社は総菜や日用品などスーパーが扱う領域まで品揃えを広げ、高齢化や一人暮らしが進む地域にかかせないインフラとしての店作りを進めています。
「買い物弱者」という言葉をよく聞くようになりましたが、加齢で日常の買い物にも困る買い物弱者は全国で600万人を超えており、これは地方・田舎だけでなく都会でも顕著になっている現実。私の両親の住む北名古屋市でも車があれば問題ないのですが、家の近くにあった小型スーパーは廃業し、長年あったコンビニも廃業。最近になってようやく駐車場が広いコンビニが新たに出来てよかったな〜と。しかし、車を運転できなくなったら困るな〜と、考えさせられます。そういえば、実家が使っていたガソリンスタンドも数年前に廃業しました。
もちろん商売が成り立ってこそではありますが、同時に社会的インフラとして考えた時、全国の郵便局は24,191ヶ所。ガソリンスタンドはピークから36%も減って、38,777ヶ所に。そして、調剤薬局(薬局)は医薬分業の進展で55,000軒になり、薬種商(現在は店舗販売業)は12,000軒。
ベストセラーとなった 「デフレの正体(藻谷浩介著)」 で指摘されている“生産年齢人口の減少と高齢者の激増”や“コミュニティの必要性”が待ったなしの環境変化を迫っている中で、地域にとって・お客さんにとって
“クスリ屋”には何が求められるのか?
●良く見知っているクスリ屋さん、近くのクスリ屋さん、気楽に入りやすいクスリ屋さん
●健康相談が出来、的確な指導・解決策を考え、与えてくれるクスリ屋さん
●コミニュケーション力や人間性が豊かで、セルフ販売・ネット通販との差が圧倒的に明らかなクスリ屋さん
●日々の健康維持、日常会話に楽しみ・喜び・安心を与えてくれるクスリ屋さん
●服薬指導だけでなく、処方箋がなくても来店できるようなクスリ屋さん
などなど。地域・お客さんにとって、“欠くべからざる存在” “なくては困る存在”になっていくことが、将来の姿に通じるのだと信じて。。。
2011年7月29日
天野商事株式会社 代表取締役