天野晃治です。今週より【雑感】としてのブログを始めました。
■薬剤師の将来は
先週末に、昨年名城大学薬学部27回生の初の同期会をやった時の幹事メンバーで集まった時の話を。
名城大薬学部教授からは、薬学部の授業がレポートやテストやらでやたらと難しくなっており(…というか、なぜここまで厳しくしているの?)、結構留年させている話。アラクスの営業部長からは、市場環境の厳しさが変わらず、一般薬が苦戦している話。
そして正社員並みにフル回転しているパート薬剤師の女性からは、すごい処方箋枚数を限られた薬剤師でまかなっており、入力処理などで毎晩遅くなり、疲労がたまっている話。
最近、弊社のお得意先や、先輩・同級生・後輩などから「薬剤師の将来はどうなるんだろうね〜?」といった質問がよくあります。
歯科医の経営環境が厳しくなっている話はよく聞きますが、実際歯科診療所数がコンビニを越える68,000軒にもなり、一部のインプラントや形成をやっている先を除くと、厳しい収支格差がついている現実。
その一方で、薬剤師は従来型の薬局・薬店が減少を続けましたが、医薬分業の追い風のおかげで恵まれた(恵まれすぎた?)この10年と言えます。
しかし、いよいよ分業率が65%を越え、上限の一つの目安とされている70%が目前に迫ってきました。
加えて、薬学6年制の導入・28校に及ぶ新設で、5〜6年後には薬剤師30万人の社会的ニーズに対し、厚労省の推計では37万人になると…。。。
勤務医や看護師の過労問題もからみ、将来的には薬剤師の職能がひろがっていくと思いますが、制度構築までのタイムラグもあり、これからは資格を持っていることが将来の保証にはならなくなる(仕事はあっても、それに対する対価は変わる)。
今、薬学部1年生の長女も、そんな話題に敏感に反応し、質問を受けたりします。
ありきたりの答えといえばそれまでですが、やはり 「免許」 + 「職能」 にプラスして、 「人間力」 だろうと答えています。
2011年7月21日
天野商事株式会社 代表取締役